東京大学先端科学技術研究センター経済安全保障プログラム(ESRP:The Economic Security Research Program at RCAST, The University of Tokyo)とパシフィックフォーラム(Pacific Forum)は、”CONVERGE: Forging International Partnerships and Collaboration on AI and Semiconductors”と題したシンポジウムを共催しました(2024/10/11)。
アメリカ合衆国、オーストラリア、シンガポール、インドおよびフィリピンから、先端科学技術政策の専門家が結集し、活発な議論が行われました。
先端技術の支援(Promote)・防衛(Protect)・連携(Partnership)の「3つのP」を中心に議論が行われました。登壇者の中からは、科学技術の進展のために、革新的なアイディアが増幅される環境を構築していく必要性や、同志国のアカデミア、政策研究者、産業の中との間で、信頼を醸成していく必要性などが提起されました。
また、東南アジア諸国との協力についても議論が行われました。米中が対立する国際環境において、両国との関係をともに重視する東南アジア諸国は、”Don’t Make Us Choose:DMUC”というフレーズで、どちらか片方に肩入れすることを好まない中、コミュニケーションや協力のメカニズムをインド太平洋で構築していくことが重要であるという論調で一致しました。
フィリピンにおけるfintechのように、各国の注力する科学技術分野は必ずしも一致しない中、日本が各国を結びつける「リンチピン」として行動することを期待する声も上がりました。